2008年05月23日

コロンビア野球の現状

 今日でカルタヘナに到着して23日目です。

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 まだまだ全体把握まではいきませんがコロンビア野球の現状。日本との違い。問題点などもぼちぼち見えてきたかなというところです。

 当たり前のことですが日本との違いに驚くこと、そしてアフリカや他のアジアの国々よりは野球が盛んなわけも見えてきました。

 コロンビアの野球は日本の3倍の広い国土の中でカリブ海沿いの海岸地帯のみで行われています。

 ここカルタヘナがその中でも一番盛んで、次いでバランキージャ、シンセレホ、盛んと言われるのはそれら3市とその周辺地域だけでしょうか。

 2歳ごとに細かくカテゴリーに分かれていてそれぞれのカテゴリーで土日を利用して試合をします。

 7・8歳がプレパラトリア、9・10歳がプレインファンティル、11・12歳がインファンティル、13・14歳がプレフニオール、15・16歳がフニオール、17・18歳がフーベニール、19歳以上がマジョーレスと言われます。

 各カテゴリーごとにチームがあるわけではなく、ひとつのチームがプレパラトリアからマジョーレスまで一貫して指導しているという感じです。

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 練習は各チームとも平日の朝と夕方に各2回ずつという感じが平均やと思います。

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 ここの子供たちは午前に学校に行く子どもと午後から学校に行く子どもに分かれているので同じチームメートでもなかなかそろって練習することはできないようです。

 子供たちがなぜ野球をするかというと、それはメジャーリーガーになるためです。

 日本のようなプロ野球、社会人野球は存在しませんし、彼らの野球をやる理由はメジャーへ行って大金を稼ぐこと、そこに向かいます。

 コロンビアの中でも貧富の差が激しいと言われるカルタヘナで野球をやっている子供の大多数を占めるのは一概に貧しいと言われている家庭の子供たちやと思います。

 現在メジャーリーガーとして活躍しているコロンビア出身の選手は2人。デトロイトタイガースのレンテリーアはワールドシリーズ制覇にも貢献したこともある名ショートでバランキージャ出身。シカゴホワイトソックスのオルランド・カブレラはカルタヘナ出身。兄のホルベルト・カブレラは福岡ソフトバンクで2年間プレーしていました。

 その他にもメジャーリーグの2軍3軍である3A・2A・1Aにもメジャーを目指すコロンビア人が何人かいます。

 メジャーリーグのスカウトらしき人(だいぶいんちきっぽい)も何人かいて、毎年6〜7人くらいがマイナー契約を結んでコロンビアからアメリカにわたっているようです。

 メジャー側からしてみたら、安いマイナー契約で契約しといて当たったら儲けものという感じでしょうか。コロンビア人からしてみたらたとえ安いと言われるマイナー契約にしても彼らにしてみたら相当な大金です。さらにお金をもらいながらメジャーを目指せるとなればプロ野球のような組織のないコロンビアではそれを目指すのはあたり前でしょう。

 驚くのは何歳の選手がマイナー契約を結ぶのか。それはなんと16歳だそうです。あまりにも若い。日本では考えられないですよね。

 もちろん大多数の子供はアメリカに行けません。技術も日本よりはるかに低いので当然です。

 そしてここの問題点はほとんどの子供が16歳で野球をやめてしまうということなのではないかと思います。

 12歳までのカテゴリーに比べ、17・18歳のフーベニールや19歳以上のマジョーレスはチーム数が激減します。

 要するに16歳でアメリカに行けなければそれで終わりということでしょうか。さらには17歳になれば学校に行けずに働かなければいけない子供たちも多いのではないかと思います。

 もちろん社会も違う、文化も違う、おかれている状況も全然違うけど、しょっちゅうコロンビア人に日本の野球について聞かれるので正直に答えています。

 高校野球だけをみても日本全国4200校近くが参加している。しかもある程度のチーム、公立高校ですら1チーム50人というのはざらやと。ちなみに僕の高校の野球部は当時70人が在籍していましたし、大学に至っては100人いました。

 コロンビア人は口をあんぐり開けてこう答えます。

 『インクレイーブレ!!(信じられない!!)、高校野球というひとつのカテゴリーで4200チームあるということも驚きやけど、それ以上に各チーム50人や100人なんてもっと信じられない。それじゃほとんどの選手が試合に出れへんし、練習だってできひんやないか。』と。

 ここがコロンビアと日本の大きな違いじゃないんかなと思います。

 日本人はなぜ高校3年間や4年間を、人によっては一度も試合に出れることもなく、練習もろくにさせてもらえなくても野球を続けられるのか?

 それは日本人がプロ野球選手になってお金を稼ぐこと、試合で活躍すること以上に大切なものを日々みつけられるからじゃないんかなと思います。

 道具を大事に使うこと、挨拶の大切さ、相手を敬う心、組織の中で自分の役割を果たすこと、そしてかけがえのない仲間を得ること。グラウンド整備ひとつとっても学ぶことはたくさんある。それは一銭のお金にもならない。もちろん日本は豊かな国やからといってしまえばそれまでかもしれない。でもそういったことを学べる日本の野球は素晴らしいと海外に出て見て客観的に思うことができる。

 コロンビアの指導者たちは僕に技術的な指導を求めているようす。もちろんそれなりに技術があるといえどやっぱり力任せの野球をやっているのでそこはなおしていかないといけないと思う。

 でもそれ以上に子供たちが野球を通じて野球以外のことをたくさん学べる環境をつくっていきたい。グラウンドにはゴミが散らかり、道具は放り投げ、グラウンド整備もしないことに指導者がなんの疑問をもっていなければやっぱり彼らの野球の将来はなかなか開けないのではないのかと思ってしまう。これは日本人からみた偏った考え方なのかもしれない。でもせっかく他のどの国でもなく日本からやってきているのだからそういった精神は伝えていくべきなんじゃないかなと思う。それがカルタヘナにきた僕と、カルタヘナで僕に出会った彼らの運命なんやと思う。全く文化の違う地球の裏側南米、なかなか理解を得るのは難しいやろう、でも一歩一歩進んでいきたい。

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 日本の野球も今耳を覆いたくなるような話を聞く。まだまだ世界的にマイナーなスポーツである野球が世界に広がっていくためには野球先進国日本で野球に接する人々が明るく紳士的でありつづけなければいけないと改めて思う。
posted by 魚 at 04:26| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
エルサルバドルで活動始めた私も、
運動場にいくと入り口にゴミ箱があるにも関わらず
そこらじゅうゴミだらけなのにまず驚いたよ。

物を大事にしない子供達をみかけると
ここ最近、自分の語学力のなさに悲しくなるけど
この2年間を通して物を大切にする精神、相手を敬う心を
環境教育を通して伝えていきたいなぁ
って私も思う。

分野は違うけど、共通するところ、あるんだね。

それにしても丁寧なBlogでいつも関心しちゃう。
このBlog私へのアドバイスにもなってます。
Gracias!(*^-^)/~~~
Posted by aki☆kuri at 2008年05月25日 08:44
元気?
ブログには関係ないけど誕生日おめでと♪
そっちが何時だか知らんが日本では誕生日だよ。
おめでとう。
体には気を付けなよ!
頑張れ!
Posted by のりお at 2008年05月26日 22:15
 ☆あきちゃん

 まいど〜。エルサルも活動開始やな。そうやん自分こそ環境隊員やん。おれも環境隊員になるよ〜。やっぱりどこにいっても何をしてても日本人として気づくこと気になることって同じなんかもしれへんな。

 コロンビアのバスケ隊員たつにいともそんな話してます。

 彼らの良さを残しながら日本の良さをスパイスとして注入できるようにしていけたらいいなって思います。


 ☆のりおちゃん

 まいどまいど、ありがとう。ちょっと体調崩してたけど復活しました。こっちは日本のマイナス14時間。おれらも27歳やな〜。時がたつのは早いのか遅いのか・・・。いややっぱり早い。有意義な時間をお互い過ごしていきましょう。

 
Posted by 魚 at 2008年05月31日 13:53
コロンビア野球の現状: 野球を通じて世界平和を2 gucci かばん http://www.gucciearnjp.biz/
Posted by gucci かばん at 2013年07月19日 14:51
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